「『詰碁の問題850』は、本として出版されたものを詰碁のソフトにしたものですよね」と町会長。

「おっしゃる通りです。僕は、その頃アマチュア向けの詰碁の本も何冊か解いてみたのですが、200問に1問ぐらいの割合で間違いがあると思いました。」

「プロの棋士が書いたものですよね」と町会長。

「おっしゃる通りです。プロの棋士の子供の場合、子供のときに詰碁を覚えさせられるのだと推定しています。」

「子どものとき覚えた詰碁の解答に間違いがあった場合、大人になっても気がつかないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。プロの棋士が書いた詰碁の本には、古典的な詰碁や、自分が負けた碁を徹底的に研究した結果できた詰碁や、本因坊秀策が打った棋譜のような古典を研究した結果できた詰碁があるようですが、その詰碁の解答が正しいと証明する方法はないのです。」

「本当ですか」と町会長。

「詰碁は囲碁に勝つために役立つというのが本質なので、数学の問題とは根本的に違います。」

「プロより強いAIを使っても、詰碁の解答が正しいことを証明できないのですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。僕が研究に使っている『最強の囲碁Zero』というソフトがあるのですが、このソフトも、高段者レベルの詰碁では、たまに、解けないものがあります。」

「詰碁は、極めて難しいのですね」と町会長。

「おっしゃる通りです。ですから、購入した詰碁の本に間違いがあると思ったとしても、それを出版社に言う人は少ないと思います。」

「と言いますと?」と町会長。

「僕も、『詰碁の問題850』に100問に1問ぐらいの割合で間違いはあると思っていたのですが、『最強の問題730』の問題を解いているときに、絶対間違いだと思っていた問題が正しくて、僕が間違っていたことに気がついたことがあります。」

「なるほど」と町会長。

「詰碁を何千問も解いている人は、同じ経験があるので、詰碁の問題に間違いがあると思っても、出版元に『間違いがある』と言う人は少ないと思います。」

「プロが棋士が書いた詰碁の本に間違いがあるようでは、『詰碁の問題に間違いがある』と言える人は少ないということですか」と町会長。

「おっしゃる通りです。」

「それで、一度出版した本を元にして作った『詰碁の問題850』に間違いが修正されずにあるのですね」と町会長。

「間違いがある原因はそれだけではありません。」

「と言いますと?」と町会長。

2021/12/24

<水道後記91>
以前、内径13mmの塩ビ管が元栓と繋がっているかどうかを調べるためにドリルで穴を開けたことがあった。水が吹き出したので『元栓と繋がっている』と即断したのだが、間違いだったことになる。元栓と繋がっていれば、右側の立水栓から水が出なければならない。しかし、右側の立水栓は使えなかったのだ。

それじゃあ、ドリルで穴を開けた時に吹き出した水はどこから来たかということになるが、単なる溜まり水だったということになる。水圧がかかっていなかったので右側の立水栓から水が出なかったのだ。

キッチンの北側を掘って水道管から漏水しているかどうか調べたことがあるが、コンクリートの土台に2ヶ所、内径13mmの塩ビ管が貫通していた。1つは東側から来る塩ビ管に接続していたが、もう一つは土台から30cmほどの所で切断されていた。

おそらく、水漏れをしたことが昔あったが、水漏れ箇所が特定できなかったので水道工事を元栓からやり直したのだろう。そして、内径13mmの最初に配管した塩ビ管内に古い水道水が残っていたので、筆者がドリルで穴を開けた時に水が吹き出したのに違いない。<続く>

2024/12/10